自然と寄り添う暮らし

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あののぉ vol.38 2016 夏

あののぉ vol.38 2016 夏

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〔お宅訪問〕讃岐舎に暮らして


讃岐舎に暮らして

たくさんの出会いとたくさんの思い出をつくってくれる讃岐舎。
「讃岐舎の暮らし」がしっくりなじんできた。
木に包まれた空間には、たくさんの人が集い、つながりを深める。
自然と人が集まる理由は、Mさんご家族の人柄と心地よい空間にありました。


讃岐の風土に
根差した家づくり

高松市郊外に佇むOMソーラーのある讃岐舎(さぬきのいえ)。
自然豊かなこの地で季節の移ろいを楽しむ暮らしを始めて5年目を迎えるMさんのお宅を訪れました。


 赤い玄関ドアを開けると、奥様ご希望のゆったりした土間空間。お気に入りの雑貨や庭の草花で飾られ、5年経った今も気持ちの良い木の香りに包まれています。お客様とちょっと立ち話をする時にも嬉しいスペースで、成長期の息子さん達の運動靴なども邪魔にならず置いておけます。玄関ホールの隅にある枝付きの柱は、仲南の森(まんのう町)でご家族が見守る中伐採された樹齢  年の桧。根元に近い部分は大黒柱に、枝の付いた先端は庭のベンチや玄関の枝付き柱として生まれ変わりました。伐採した後、どんなふうに使おうか?とみんなであれこれ考えたことが、ご家族だけでなく同行したスタッフにも懐かしく楽しい想い出です。

 玄関を抜けると、ひとつながりの空間になったLDK。木のカウンターで囲ったアイランド型キッチン、ぐるりと一周できる動線やすぐ横の食品庫、見せる収納として楽しく使える飾り棚など、お料理好きの奥様に使いやすい工夫が詰まっています。キッチンからの眺めは奥様一番のお気に入り。家族団らんのリビングや窓の外に広がる庭、その向こうにはのどかな田畑や里山の風景が連なります。この風景の中、風の通り道を利用した窓の配置でリビングは夏の昼間でも自然の風でさわやかに過ごせるそうです。夏の夜はOMソーラーの働きで冷えた外気を取り込み、窓を閉めた室内でもひんやりとした心地よさを感じることができます。


 これからの雨が多くなる季節、部屋干しをしても嫌な匂いがしないのは、高知県産杉の柱や梁、土佐和紙の壁、香川県産桧の床など、天然素材の呼吸や調湿作用による嬉しい効果です。
 「その地で育った素材を使うことは環境だけでなく人にも良い家になると思いました。」と奥様。讃岐舎に住みはじめて、当社で建てた木の家の住まい手さんとの交流ができ、今では順番で家に集まってお食事会をしたり、お花見や餅つきなど季節の行事を楽しんだりしているそうです。それぞれどの家に訪れても我が家のような安らぎを感じるのは、同じ土地で育った素材に身を包まれているからかもしれません。
 「まだまだ新しい発見があるし、シンプルに見えても季節ごとに表情が違います。木の家は飽きる事がありません」とMさんご夫婦。お気に入りに包まれて何気ない時間を楽しめる、それこそがこの家がくれた豊かな暮らしなのだと感じました。

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〔森里海から No.38〕草屋根


文・写真 菅 徹夫

 2005年のこと、1996年に新築した我が家の屋根を屋上緑化しました。水平に近い緩勾配の銅板葺きの屋根を防水し、軽量土壌を10センチ入れて野芝を貼りました。木造の小さな家の屋根の緑化なので、「屋上緑化」というより「草屋根」という言葉が似合います。
 最初の頃は一面芝のシンプルな屋根だったのですが、ビオトープとしての役割を持たせたいと思い日本の野草を少しずつ導入してみました。鳥が運んでくる種子から発芽するものなど、自然に生えてくる植物もたくさんあります。地域生態系への配慮という視点から、在来種の植物にこだわり外来種は駆除するように心がけました。とはいえ在来種、外来種の区別がすぐにできる程の知識もないので、図鑑と格闘しながら植物の名前と原産地を勉強しました。そうしたことも草屋根の楽しみ方の一つだと思います。外来種をできる限り除草し、日本本来の自然の野草の生い茂る野原を目指しつつ今年  年目を迎えています。


 草屋根の一番の効用はもちろん屋根断熱・遮熱の強化。これはかなりの効果があります。特に夏の涼しさは大幅に改善されました。風の抜ける部屋は真夏でもほとんどクーラーを使っていません。植物の蒸散効果もありますので、大げさですがヒートアイランドの緩和にも少しは役立っていると思います。草屋根のもう一つの役割はビオトープとして地域の生態系に貢献すること。今ではエコロジカルネットワークの1スポット(飛び石ビオトープ)として野生生物の生息場所を提供しています。たくさんの種類の鳥や蝶やハチがやってくるのはもちろんのこと、バッタやコオロギなどの昆虫はどこからやってきたのか草屋根に住み着き、ここで繁殖しています。
 野生生物の命を育むビオトープとしての草屋根。生物多様性の喪失が、最も重要な環境問題として認識され始めた今、建築の屋根の一つの選択肢として、草屋根はもっと注目されて良い手法だと思うのです・・・。

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〔大工のはなし〕第1回『道具の手入れ』


大工にとって道具は特別なものです。「道具を見ればその職人の腕がわかる」とも言われるように、たとえ技術があっても手入れの悪い道具では十分な仕事はできません。対して道具を大切にする職人は、仕事にも真剣に取り組みます。だからこそ、新人大工は道具の使い方よりも先に手入れの方法を教わります。永く仕事をともにしていく道具だから、技を磨くのと同じように、道具も丁寧に磨きあげます。

写真:4月に入社したばかりの若い大工2人。砥いでいるのは鉋(かんな)の刃。実際に自分で研いだ刃で鉋掛けをして仕上がりを確かめます。

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工事現場紹介
吉田八幡神社拝殿他改築工事


県の自然記念物にも指定されている緑豊かな森に包まれたとある神社の境内で、拝殿の改築工事が進んでいます。
屋根裏の梁には「明治二十七年上棟」と書かれており、100年以上も前に建てられた事が分かります。無垢の木だからこそ、建材となってからも力強く生き続ける事は、法隆寺など日本に残る数々の歴史的木造建築物からも伺い知れます。また老朽化の進んだ部分だけを取り除き、新しい木材と組み合わせる事が出来るのも木造建築の特徴です。こうして大工の手で少しずつ手を掛けられながら、長い歴史を刻み続けていくのです。


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〔information〕第22回 100万人のキャンドルナイト 2016 夏至 in 古木里庫 レポート


キャンドル と 竹 と 古木里庫

去る6月18日(土)に恒例の「100万人のキャンドルナイト」を古木里庫で開催いたしました。
今回のテーマは「竹」。近くの山の竹をつかい、古木里庫店主がひとつひとつ手作業で加工した竹のオブジェと1000個以上のキャンドルが一体となり空間をやさしく灯しました。
訪れた人々は、写真を撮ったり、ワークショップでキャンドルを作ったりと、やさしい灯りのそばで、大切な人と思い思いの時間を過ごされていました。


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